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vol.9 夏の日焼け注意報
 


目次  1、紫外線って何?
   2、サンバーンとサンタン
   3、日焼けによって皮膚癌はどう起こる?
   4、日焼けは何歳から防ぐ?
   5、日焼けの避け方
   6、日光浴の効果とは?
   7、日焼け止め製品(サンスクリーン剤)
   8、薬剤センター職員の体験談〜日焼け編〜
 
 
 

 

 

 

 

紫外線とは太陽の光の一種です。太陽の光にはぽかぽかと暖かい赤外線、青や赤などの色を作る可視光線、そして紫外線があります。更に紫外線は、その波長の長いものから、UVA、UVB、UVCの3種類に分けられます。一番波長が短く障害性の最も強いUVCは今のところオゾン層でカットされており、地上に届いているのはUVAとUVBの2種類です。

(1)

UVAの作用

 

日光を浴びてすぐに黒くなる人がいますが、それを引き起こしているのがUVAです。UVAはUVBと同様に(後述)、シミ・ソバカスを悪化させます。波長が長いため、UVBより皮膚の深部まで到達するので、真皮(皮膚深部)にダメージを与え、皮膚のシミやたるみの原因になると考えられています。またガラスも通るので部屋の中での日光浴や、サングラスをかけていても影響があると言われています。UVAは量こそUVBの約10倍ありますが、作用はUVBの方が1000倍も強いため昔は安全な紫外線と言われていましたが、近年では皮膚の深部に届くことやUVBの作用を強めることが分かり、UVBと同様に防御するべきだと言われています。

(2)

UVBの作用

 

日焼けで皮膚が赤くなり、炎症を起こすのはUVBの作用です。炎症が治まってくるとメラノサイト(色素細胞・・皮膚を黒くするメラニンを作る細胞)が増えてくるため、数日してから皮膚が黒くなってくるのはUVBの効果です。そのためシミやソバカスの原因になります。また皮膚のDNAを傷つけ、後に皮膚癌を生じさせるのも主にUVBの作用と考えられています。UVAに比べて波長が短いため、皮膚の表面にはダメージを与えますが、深部にはあまり影響は及ぼしません。

   
 
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日焼けは英語ではサンバーンとサンタンに分けて表現されます。サンバーンとはUVBが皮膚に引き起こすやけどのことです。普通は赤くなってひりひりと痛むだけですが、重症になると水ぶくれを生じ、入院を要する場合もあります。これに対し、サンタンとは日光にあたってすぐ、皮膚に黒い色素沈着を生じる日焼けのことで、UVAにより起こります。すなわち、皮膚の炎症を抑え、痛い思いをせずに日焼けをするためには、UVBを遮る日焼け止めを上手に使ってサンタンだけを生じれば良いことになります。しかし、サンタンを生じない人もいることや、前述のとおり、UVAも皮膚に障害を与えるので、皮膚の健康のためにはサンタンもサンバーンと同様に控えるのが賢明です。

   
 
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日焼けで赤くなった皮膚のDNAにはたくさんの傷がついています。これらの傷は酵素によって治されているのですが、長年にわたってDNAを傷つけすぎると、傷の修復が追いつかなくなります。DNAの傷が治されないと突然変異が起きるようになり、その結果、皮膚に癌細胞が生じてくることになります。メラニンと呼ばれる皮膚の色素は紫外線に対するバリヤーの働きをします。ですから肌の白い白人の方が紫外線に弱いことになります。日本人でも色白の人で、日焼けをすると赤くなるだけで色が黒くならないタイプの肌の人がいます。このような人は色黒の人と同じ量の紫外線を浴びても、DNAの傷の量がずっと多くなるのでより一層の注意が必要になります。

 

 

 
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皮膚には2種類の老化があります。ひとつは年齢による老化です。年を重ねる毎に全身の細胞が老化していくのと同じように、皮膚も老化をしていきます。もうひとつは光老化と呼ばれる老化です。これは紫外線を浴びた量に応じて皮膚に生じてくる変化をいいます。具体的には、シミ、ソバカス、深いシワなどです。しかし、前述の老化とは違い、光老化は努力すれば防げることが分かってきました。簡単に言えば日焼けをしなければ良いのです。統計によると人は18歳までに生涯で浴びる全紫外線量の約半分を浴びてしまうそうです。生まれてから浴びた紫外線の総量が光老化に関係することから、幼少期から紫外線を避ける習慣を身につけることが重要になります。事実、オーストラリアでは親が子供に日焼け止めクリームを塗ることが、法律で義務づけられているくらいです。25歳を過ぎてから強い日焼けをすると、時間がたっても日焼け後の色素沈着がとれず、シミが残ると言われています。しかし、実際には25歳からでは遅すぎます。小さい頃からなるべく日焼けをしないように生活することが皮膚の光老化を防ぎ、年をとってからもシミやシワの少ない若々しい肌を保つ秘訣といえます。

 

 

 
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紫外線は薄い雲や霧は通過します。したがって、曇りの日でも日焼け対策は欠かせないことになります。紫外線は透明な水なら30cmは通過するので、海や屋外プールで泳いでいる時も注意が必要です。また雪や砂に太陽光が反射している状態は更に紫外線量が増えるのでより完璧な予防、対策が必要になります。真夏の明るい日中は特に紫外線が多いので、日焼け止めを使っていても長時間太陽光を直接浴びないほうが無難です。日本を含む温帯地方では、午前10時前と、午後3時以降は、日焼けを起こす波長の紫外線が少ないため、比較的安全な時間帯になります。午前10時から午後3時までの15分間の紫外線量は、朝や夕方の3時間分に匹敵します。基本的にはこの時間帯を避けることが重要なのですが、どうしても日中に外出する必要がある時には、日焼け止めクリームを使用した上で、帽子をかぶったり、日傘をさしたりする必要があります。また、帽子や日傘も白いものに比べて、黒っぽいもののほうが光を吸収するので、黒っぽいものを選べば、肌に届く紫外線量はずっと少なくなります。人間の肌が日焼けして黒くなるのも、皮膚の組織のダメージを少なくするために、自然に備わった防御機能といえます。

 

 

 
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紫外線の作用で唯一良いと考えられているのはビタミンD(以下、V.D.)の合成です。V.D.は骨を作るために必要なビタミンであり、日光浴をしないとV.D.が不足して、くる病になると言われています。しかし実際にはごく普通に生活している限り、V.D.の必要量(100〜400IU)は十分に作られます。季節や地域により多少の違いはありますが、一般的な服装をしていて、顔と手くらいの部分が日光にさらされているとします。晴れている日なら、1時間で500〜1000IU、雨の日でも200IUくらいのV.D.が作られます。つまり、1日に必要なV.D.は通勤や通学、昼休みなどのちょっとした外出の時間で十分得ることが出来るので、日焼けの危険を冒してまで、肌を日光にさらす必要はないといえます。もちろん、日照時間の短い季節や、日光の入らないような室内で1日中仕事をする人、極端な日焼け対策をしている人などではV.D.不足になることもありますが、マグロやカツオ、ウナギなどの食物からもV.D.は摂取出来ますし、V.D.のサプリメントで補うことも出来ます。大切なことはごくごく普通の生活を送れば良いということです。

 

 

 
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日やけを防ぐには日に当たらないのが一番ですが、遊びに、仕事に部屋の中に閉じこもってはいられません。全身を布で覆うのも不可能です。そこで日やけ止め製品を賢く使って太陽と楽しく付き合いましょう。

日焼け止め製品(サンスクリーン剤)とは

 

紫外線が肌の内部に届くのを防ぐ成分が配合されています。
日焼けの原因となる紫外線(UVA, UVB)を防ぐ工夫がされています。

【成分】

 
  効果 成分
紫外線散乱剤 紫外線を反射して
日焼けを防ぎます。
酸化チタン、酸化亜鉛など
紫外線吸収剤 紫外線を肌の表面
で吸収します。
ケイ皮酸誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、
ジベンゾイルメタン誘導体 など


注意! まれにかぶれを起こすことがあります。肌の敏感な方は「ノンケミカル」、
「吸収剤未使用」などの表示のあるものが良いでしょう。だたし効果はやや弱まります。

【性能表示】

 

SPF(UVBを防ぐ効果の目安。)

 

日焼けにより肌が赤くなる性質を利用してだされた数値です。
なにもつけないで夏の直射日光に20分当たっていると翌日肌に赤みがでます。
そこで SPF20の表示のある製品を規定量塗布すると
20×20=400分=6.6時間日光に当たって始めて翌日赤みがでるということです。
ちなみにSPF30では10時間  SPF50では16時間です。

 

PA(UVAを防ぐ効果の目安。)

 

日焼けにより肌が黒くなる性質を利用してだされた記号です。
PAはその効果を実感しにくく、長期的な悪影響を数値にすることが難しいために、数値化してないとのことです。
PA+   UVA防止効果がある。
PA++  UVA防止効果がかなりある。
PA+++ UVA防止効果が非常にある。

【選び方】

 

日常生活ではむやみに高SPF値のものを使う必要はありません。目的に合わせて、肌との相性のよいものを選びましょう。

日常生活、買い物 など

SPF10くらいでもよい

PA+

屋外での軽い活動、ドライブなど

SPF20くらい

PA++

炎天下の活動、プール、海など

SPF30以上

PA+++

紫外線に敏感な方

SPF50 

PA+++

だいたいの目安です。

【注意点】

 

はじめて使う製品は、使用目的日前に腕の内側などの目立たないところへ塗布し、炎症、
かゆみなどの起こらないことを確認してから使用しましょう。(パッチテスト)

塗る量に注意してください。SPF値、PAなどは1cuあたり2mg塗って調べた値です。
顔ではだいたい真珠玉2個分と言われています。

以外と忘れがちなのが、耳、首、手の甲です。

汗をかいてタオルなどで拭いたり、水にぬれたりすると、成分が肌の上でバラバラになり
日焼け止め効果が減ってしまいます。ムラなく2、3時間おきに塗り直しましょう。

海、プールなどではウォータープルーフ(耐水性)のあるものを選びましょう。ただし夜には
きちんとクレンジングなどで洗い落としてください。

【日焼けをしてしまったら】

 

急な日焼けは「やけど」と同じです。患部を水などで冷やし、できるだけ刺激をあたえないようにしましょう。
肌が乾燥してくるので、一段落ついたら保湿剤などを塗ってください。十分に水分をとり、ビタミンC,ビタミンBなどを積極的にとりましょう。
ひどい時は皮膚科を受診しましょう。

【当薬局の取り扱い商品】

 
2e(ドゥーエ) ノンケミカル
SPF45  PA+++
紫外線吸収剤無配合
2e(ドゥーエ)
SPF50  PA+++
販売元 マルホ株式会社
製造販売元 株式会社 資生堂
 
安全性への配慮  
配合成分、無香料・無着色、鉱物油無配合、高純度原料使用、防腐剤無添加
安全性確認試験  
アレルギーテスト、パッチテスト、使用テスト
アトピー性皮膚炎に罹患されているボランティアの方々に使用テストを実施し、
安全性を確認しています。
 
ルピパール
サンスクリーンクリームA
SPF30  PA++
紫外線吸収剤不使用
発売元 株式会社 科薬
製造元 ポーラ化成工業株式会社
 
安全性への配慮  
無着色、無香料、 防腐剤無添加、 表示指定成分無添加、ウォータープルーフ
安全性確認試験  
アレルギーテスト済み
 
ポリマッククリーム
製造発売元: 佐藤製薬株式会社
 
成分  
ブフェキサマク・・・湿疹、日光皮膚炎、おむつ皮膚炎などに効果があります。
酢酸トコフェロール・・・ビタミンEであり、血行をよくします。
イソプロピルメチルフェノール・・・抗菌作用があり、二次感染を防ぎ、悪化を防ぎます。
効能  
かゆみ、湿疹、かぶれ、おむつかぶれ、あせも、日焼けにともなうほてり、痛み、かゆみ
用法  
1日数回患部に塗布してください。
   
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ある夏、はりきって海水浴に出掛けました。すごく暑い日で一応日焼け止めは塗ったのですが海で泳いだため落ちてしまったのでしょうか、その後2時間ほど浜辺で寝たのが命取り…。普段は黒くなる方なので日焼けでつらい思いをしたことはなかったのですが、帰りの車でヒリヒリしてきたので氷で冷しながら帰りました。が、次の日皮膚は乾燥してガサガサになり赤くパンパンに腫れあがって38度以上の高熱が出ました。皮膚が呼吸できていない感じ…。痛みもひどく衣服が擦れるので裸で寝ていました(泣きながら…)。寝返りもうてないんです…。なんとビキニだったので日焼け面積も広いし悲惨!数日経つと皮がベロベロむけてきました。跡に残ると嫌なのでムリに皮をはがすことはしませんでした。体にたくさんの大きなポケットができシャワーを浴びると水が溜まってあちこちでブルブル揺れるのです。まるでビニールハウスのビニールに水が溜まったよう。とても情けなかったです。10日ほどで死んだ皮膚からは脱皮しましたが、今は後遺症のシミに悩まされています。焼くんじゃなかった…。

 

 

 

 
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