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vol.17 アレルギー
 
 

暑い夏もあっという間に過ぎ、虫の音も聴こえる季節、すっかり秋ですね。
今回はアレルギーについての特集です。
以前、「花粉症」についてご紹介しましたので、今回は「喘息」「アトピー性皮膚炎」
をピックアップしました。ぜひ参考にご覧下さい。

 
目次  1、喘息
   2、アトピー性皮膚炎とは?
   3、アレルギー原因のTOPはダニ!?
   4、カビについて
   5、治療法
 
 

 

 

  (1) 喘息

 

 

喘息
 

 気管支喘息(以下喘息)とは、気道が特定の刺激に反応して、可逆的に狭くなる
病気です。

原因
 

 気道の閉塞は、化学物質によって、空気の流れる量を減らす受容体と気道の筋肉を収縮させる受容体が異常なほど過敏になり、気道の筋肉を収縮させるべきではないときに収縮させてしまうことによって起こります。気道の内部にある特定の細胞、特に肥満細胞は、最初に気道が狭くなる原因と考えられています。肥満細胞は気管支全体に分布しており、平滑筋を収縮させ、粘液の分泌を増加させ、特殊な白血球をその領域内に集める働きをもつヒスタミンやロイコトリエンなどの化学物質を放出します。喘息患者の気道内部でみられる白血球の1種、好酸球はこれらの物質をさらに放出し、気道をより狭くします。

 喘息発作の際に、気管支の筋肉は狭まり、炎症のために気道表面の組織は腫れ、粘液が分泌されます。気道の表面の層が損傷を受け、細胞がはがれ落ちます。これらによって気道の直径はさらに狭くなり、肺へ空気を出し入れするのがさらに困難になります。喘息でみられる気道閉塞は回復可能で、適切な治療もしくは自然治癒とともに、気道の筋肉の収縮が止まり、気道閉塞が治まり、肺への空気の出入りが正常に戻ります。

 喘息の患者は、健康な人の気道には普通影響を与えないような刺激に反応して、気道が狭くなることがあります。気道の収縮は、花粉、チリ、ダニの糞や死骸、ゴキブリの分泌物、羽毛、動物の皮膚からはがれた鱗屑(りんせつ)など、さまざまなアレルギーの原因となる物質(アレルゲン)を吸い込んだことがきっかけとなって起こります。アレルゲンが、肥満細胞の表面で免疫グロブリンE(抗体の1種)と結びつくと喘息を起こす化学物質が肥満細胞から放出されます。このタイプの喘息をアレルギー性喘息といいます。食べ物に対するアレルギーを起こすことはまれですが、貝類やピーナッツなど、特定の食べ物に過敏な人では重症の喘息発作が起こります。

 タバコの煙、冷たい空気、ウイルス性感染症なども喘息発作を起こします。さらに、喘息の患者は運動後に気管支収縮を起こすことがあります。ストレスや不安をきっかけとして、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンと呼ばれる化学物質が放出されて、気道の平滑筋とつながっている神経を刺激し、これによって平滑筋が収縮し、気管支が狭くなることもあります。

症状と合併症
 

 喘息発作の頻度や重症度はさまざまです。喘息の患者の中には、ほとんどいつも症状がなく、ごくたまに短時間の軽い息切れがみられるだけの人がいます。また、常に咳や喘鳴があり、ウイルスへの感染や運動の後、アレルゲンやタバコの煙などの刺激物質を吸い込んだ後などに、ひどい発作を起こす人もいます。泣いたり大笑いすることによって発作を起こす人もいます。喘息の患者の中には、ときに透明で粘り気の強い痰が出る人がいます。喘息の発作は、治療薬の効果が薄れ、体が気管支収縮を抑える力が最も弱い早朝によく起こります。

 喘息発作は、喘鳴や咳、息切れを伴って突然始まります。喘鳴は、息を吐き出すときに特に目立ちます。また、喘息発作がゆっくりと始まり、徐々に症状が悪化していくこともあります。どちらの場合も、患者はまず息切れ、咳、胸が締め付けられるような感じに気づきます。発作は数分間で治まることもあれば、数時間から数日間続くこともあります。特に子供の場合、胸や首の痒みが初期症状ということがあります。夜間や運動の途中に乾いた咳が出るのが唯一の症状という場合もあります。

 喘息の発作で息切れがひどくなると、極端に不安な気持ちになることがあります。患者は本能的に背筋を伸ばしてまっすぐに座って前かがみになり、首と胸の筋肉を使ってなんとか呼吸しようとしますが、それでさらに空気を吸おうともがき苦しみます。呼吸する苦労と不安から、発汗がよくみられます。脈は速くなり、胸に激しい動悸を感じます。

 きわめて重症の喘息発作では、患者は呼吸を止めない限り、ほんの2,3言しか話すことが出来ません。けれども、空気がほとんど肺に出入りしないため、喘鳴は小さくなります。意識障害、昏睡、チアノーゼ(指先や唇などの皮膚の色が青っぽく変化すること)など、酸素の供給が非常に低下している徴候がみられる場合は救急治療が必要です。普通、どんなに重症の喘息発作であっても、適切な治療を受ければ回復します。まれに、急速に発作が悪化し、自分で発作への応急措置ができないまま意識を失う患者がいます。そのような可能性のある患者は緊急医療カードを常に身につけ、いつでも救急車を呼べるよう携帯電話を持つべきでしょう。

診断
 

 医師は、患者が訴える特徴的な症状から喘息を疑います。喘息との診断は、スパイロメーター(肺活量計)を使った検査で確定できます。この検査によって、喘息の発作中に空気の流れる量が減少していること、それが数時間または数日間で回復し、元に戻ることがわかります。通常、医師は、ベータ刺激薬(気管支を開く薬)を吸入させる前と後にスパイロメーターを用いた検査か、肺機能検査を行います。ベータ刺激薬を吸入した後の検査結果で著しい改善が認められれば、喘息と診断されます。最初の検査の際に気道が収縮していなかった場合、健康な人には影響は出ないものの、喘息患者では気道の収縮が生じる程度の少量の化学物質を吸入させ、診断を確定することもあります。

 スパイロメーターを使った検査は、気道の閉塞の程度を調べる場合と、治療の効果を確認する場合に使用されます。また、最大呼気流量(息を深く吸って一気に吐き出したときの一番速い息の出る速度)はピークフローメーターという小型で持ち運びしやすい器具を用いて測定できます。この検査は、喘息の病状を自宅で記録しておく際によく使われます。ピークフロ値(最大呼気流速度)は午前4〜6時の間が最も低く、午後4時頃に最も高くなります。それぞれの時間帯の検査値に30%以上の開きがある場合は、中程度から重度の喘息と確定します。

 喘息を起こす原因を特定することは容易ではありません。回避できるような物質が発作を誘発している疑いがある場合、アレルギー検査を行います。皮膚テストは喘息症状を起こすアレルゲンを特定するのに役立ちます。しかし、皮膚テストでアレルギー反応が起きても、そのアレルゲンが必ずしも喘息の原因というわけではありません。患者はこのアレルゲンにさらされた後に発作が起きたかどうかを必ず書き留めておきます。特定のアレルゲンが疑われる場合は、そのアレルゲンに反応する抗体の血液中の濃度を測定する検査(放射性アレルゲン吸着試験「RAST」)を行い、アレルギーの程度を調べます。

 運動誘発性喘息の検査には、トレッドミル(速度と傾斜が変化するベルトコンベアの上を歩く)や自転車エルゴメーターを使った運動の前後に、スパイロメーターで1秒間の肺活量を測定します。1秒間の呼気量が15%以上減少した場合は、運動誘発性喘息と確定します。

喘息発作の原因となる物質の避け方
 

 最も一般的な室内のアレルゲン(チリ、ダニ、羽毛など:原因の欄参照)をできるだけ吸い込まないようにすることで、喘息発作の回数や程度を少なくすることができます。床一面を覆うような絨毯を外し、夏はエアコン(フィルターは清潔に!)を使用して、湿度を出来る限り50%以下に抑えるようにすると、室内のチリ、ダニを吸い込む可能性を減らすことができます。また、特別な枕やマットレスのカバーを使用することによっても、チリ、ダニを吸い込む機会を減らすことができます。猫や犬を飼わないようにすれば、動物の皮膚からはがれた鱗屑を吸う機会は目立って減少します。

 タバコの煙など、刺激性のあるガスも避けるべきです。中には、アスピリンや他の非ステロイド性抗炎症薬によって発作を起こす喘息患者もいます。錠剤や食品に添加されるタートラジンという黄色色素も発作を誘発します。防腐剤として食品に添加される亜硫酸塩は、それを含む食べ物やビール、赤ワインを摂取した後、喘息を起こしやすい人に発作を引き起こすこともあります。

((補足))
 

スパイロメーターによる検査の仕方

 鼻をつまんで装置につながった筒を口にくわえ、数回普通に呼吸をしてから吸い込めるだけ息を吸い込んで、その後、できるだけ早く息を吐ききります。このとき、息が筒の外へ漏れたり、声を出したりしないよう注意する必要があります。食事制限などの特別な準備はいりません。

 
 

ピークフローメーターは家庭で簡便に呼吸機能を測定する機械であり、数値によって「良好、注意、要受診」などを判断して、体調管理に役立てます。

ピークフロ-メータの例
 


   
 
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  (2) アトピー性皮膚炎とは?

 

 

アトピー性皮膚炎とは?
   アトピー性皮膚炎は乳幼児期に始まることが多く、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら続く皮膚炎で、症状は痒みのある湿疹が中心です。成長につれ症状の軽くなる傾向もありますが成人まで症状が続いたり成人になってから始まる人もいます。
乳幼児期 : 症状が顔や頭に現れやすく、赤くなりブツブツが出来て盛り上がったり
ジクジクと液がしみでてきたりします。
小児期  : ひじの内側や膝の裏側に湿疹が現れます。皮膚は乾燥して皮が
カサカサむけます。
青年期以降 : 顔面や上半身に治りにくい湿疹がみられ、皮膚の乾燥が強くなり
ゴワゴワと厚くなります。色素沈着が見られることもあります。
アトピー性皮膚炎の原因
アレルギー的要因 : ダニやハウスダスト、花粉、かび、食物などのアレルゲンが原因
でアレルギー反応が起こり皮膚に炎症が起き、赤くなったり腫れ
たり、痒くなったりする症状が現れます。
非アレルギー的要因: 皮膚の乾燥とバリアー機能に異常があると様々な刺激物質や
アレルゲンが加わった場合アトピー性皮膚炎の症状が出やす
くなります。その他、発汗や精神的ストレスなども症状を悪化さ
せると言われています。
アトピー性皮膚炎の症状
   代表的な症状は「かゆみ」です。無意識的に皮膚をかき壊してしまい、症状を悪化させてしまうことも少なくありません。
アトピー性皮膚炎の日常生活の工夫
   乳幼児期は卵などの特定の食品がアトピー性皮膚炎の原因になることもあります。食事療法を行う場合は医師の指導のもと行いましょう。乳幼児期を過ぎるとダニやハウスダスト、カビなどの環境アレルゲンによってなることが多くなります。室内を清潔に保ったり冷暖房機のフィルターの掃除をこまめに行ったりペットなどにも気をつけましょう。また清潔な肌を保つことを心がけましょう。

【アトピー性皮膚炎に認められるアレルゲンの例】
ダニアレルゲン コナヒョウダニ、ヤケヒョウダニ等
食物アレルゲン 卵白、ミルク、トウモロコシ、そば、米等
花粉アレルゲン ブタクサ、ヨモギ、カモガヤ、ハルガヤ、アシ、アモノキリンソウ等
真菌アレルゲン カンジタ、アスペルギルス、ペニシリウム、アルテリナリア等
動物上皮アレルゲン ネコ、イヌ等
   
 
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  (3) アレルギー原因のTOPはダニ!?

 

 

アレルギー原因のTOPはダニ!?
 

 ダニはアレルギー原因の一つと言われています。特に、ダニの死骸や卵を吸い込むことでアトピー性皮膚炎などを引き起こすこともあります。

ダニの繁殖条件
* エサがある
・・・
ホコリ、人間のフケやアカが大好物
* 高温多湿
・・・
室温25〜30℃、湿度70〜80%以上で生息します。
25℃付近が一番活動します。
50℃以上が20分位続くとほぼ死滅します。
* 隠れる場所 
・・・
カーペット、畳、ふとん、布製ソファ、ぬいぐるみなど
あらゆる所に生息します。
いったいどの位のダニが生息しているのでしょうか?(ダニ数は死骸も含んだ数です)

  表面ダニ数(匹)/1u 内部のダニ数(匹)/1u
50〜1000 1,000,000〜10,000,000
ジュータン 5000〜10000 100,000〜2,000,000
ふとん 50〜300 100,000〜300,000,000
表面のダニ数より、内部のダニ数が桁違いに多い!
特に、ふとんの内部には大量のダニが潜んでいます。
ダニの種類
 

 家庭に多く、アレルギー疾患の原因となる主なダニは…

 
チリダニ類 ・コナヒョウダニ
  ・ヤケヒョウダニ
体   長 ・0.4mm 程度
ダニ対策
 

* マメに掃除をすることが第一!
* ふとんの湿気をとること。 天日干しや乾燥機を使用。掃除機もかけてください。
* 部屋や押入れの風通しを良くする。
   押入れはすのこを使って風通しを良くするよい。

   
 
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  (4) カビについて
 
カビについて
 

 カビとは微生物の一種で細菌よりも複雑な形態と染色体をもっており、土壌中・水中・動、植物いたるところにいます。そしてカビは生活するうえで、私たちに多大な恩恵をあたえてくれてます。身近なもので、味噌・しょうゆ・かつおぶしなど、カビの働きによってできているものです。しかし、カビは空気中に胞子をとばしており、増加するとその胞子を吸うことにより、アレルギー・喘息・アトピー・真菌症などの病気を誘引することもありますので気をつけましょう。

カビの発生条件
* 温度
・・・
カビの生長の最適は25〜28℃ぐらいです。しかし、カビの種類によっては氷点下や40℃以上でも平気なカビもいます。
* 酸素
・・・
ほとんどのカビは呼吸の為、酸素を必要とします。
* 湿度 
・・・
湿度70%以上がカビの好適な湿度です。湿度が高くなるほど
生長できるカビの種類が増え、生長速度も速くなります。
* 栄養
・・・
カビは栄養源となるものに寄生します。カビが特に好きな
ものは、デンプン・糖分に富んだものです。
* PH
(水素イオン濃度) 
・・・
大部分のカビは強酸性からアルカリ性まで幅広い条件で生長
可能です。最適なのはPH4.0〜6.0という弱酸性な環境です。
カビ対策
 

 カビの発生をおさえるためには、上記の条件をひとつでも抑えればかなり阻止できます。

  日常における予防・対策には・・・
 

* まめに掃除をしてカビの栄養となるホコリや汚れを防ぐ。
* 空気が高温多湿になるのを防ぐ。エアコンや除湿機を活用して
   温度や湿度を下げる。
* 結露の発生を防ぐ。
* 通気・換気に努める。

   
 
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  (5) 治療法
 
[気管支喘息の治療]
 

  気管支喘息は、慢性の病気です。しかし、治療をすることによってコントロールすることができ、普通の生活をおくることが可能になります。

 注意することは、患者さんが勝手に薬を飲むのをやめてしまうことです。途中で薬をやめるとかえって病状が悪化してしまうので、医師の指示通りに薬を服用することが重要になってきます。

☆日常生活のポイント
禁煙する。
十分に水分を摂取し、痰をだしやすくする。
規則正しい生活を行い十分な睡眠、休息をとる。
動物の毛などが原因になるので、飼うのはやめる。
掃除を毎日行い、ダニやほこりの発生を防ぐ。
☆薬物治療
 

  喘息の治療薬には発作予防薬と、発作時に使う薬の大きく二つに分けられます。発作予防薬としては、ステロイド薬、抗アレルギー薬、徐放性テオフィリン薬、抗コリン薬などがあります。発作時に使う薬としては、気管支拡張薬(β刺激薬)などがあります。

 ・ステロイド薬(吸入)
 

 喘息治療の第一選択薬として用いられます。強力な抗炎症作用を示しますが、発作時には悪化させてしまうことがあるため使えないことがあります。

 ステロイドの吸入は、経口薬と違い全身性の副作用がなく安全に使用できます。しかし、効果の発現まで数日かかるので毎日規則正しく吸入する必要があります。

 ex)フルタイド、パルミコート、キュバール

 ・抗アレルギー薬
 

 アレルギーのもとになる物質であるヒスタミン、ロイコトリエン、トロンボキサンを抑えることにとって気道の炎症を抑えます。突然起こる発作を抑える働きは無く、予防薬として使用します。

 ex)オノン、ザジテン、キプレス、アコレート、インタール(吸入液、エアロゾル)

 ・抗コリン薬
 

 アセチルコリンという物質を抑えて気管支の収縮を抑制し、気管支を拡張させます。効果の発現までは遅いが、持続的に作用するので主に予防薬として使用します。気をつける事としては、緑内障や前立腺肥大の患者には使えないことがあることです。

 ex)テルシガンエロゾル

 ・気管支拡張薬(β刺激薬)
 

 発作が起きたときに狭くなった気管支を広げ、呼吸を楽にしてくれます。吸入薬は気道に直接作用し速効性があり、少ない量で効果が得られます。また、大量に使用しすぎると心臓に負担がかかり、動悸、頭痛、手のふるえなどがあらわれるので発作時には吸入回数に注意が必要です。

 いくつかの吸入薬を併用する場合は、β刺激薬で気管支を広げ、その後抗コリン薬、ステロイド薬と数分間隔で吸入すると、薬の吸収が良くなり効果的です。

 ex)メプチン、ベネトリン、ホクナリン、サルタノール、セレベント、スピロペントなど

 ・気管支拡張薬(徐放性テオフィリン製剤)
 

 気管支を拡張させる作用があります。β刺激薬と比べて、気管支を拡張させる作用は弱いですが炎症を抑える作用も併せ持っています。発作予防薬として使用するので規則正しく服用することが重要です。

 ex)テオドール、ユニフィル

[アトピー性皮膚炎の治療]
 

  アトピー皮膚炎の治療は炎症のコントロール、痒みのコントロール、スキンケアなどがあります。炎症はステロイド外用剤で、痒みは抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬で治療します。スキンケアは日常できる治療法になります。

 ・ステロイド外用剤(軟膏剤、クリーム、ローション剤など)
 

 ステロイド外用剤は5種類の強さに分類され、年齢や症状によって使う強さが異なります。自分がどの強さのステロイド外用剤を使っているのかを知ることがポイントの一つです。また、症状が改善したからといって、自分勝手に塗布を中止せず、使用することも重要です。医師の指示に従い、塗布し続けることが完治への近道となります。

 ex)キンダベード、アルメタ、リドメックス、マイザー、デルモベート、アンテベートなど

 ・抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬
 

 抗ヒスタミン剤は痒みが我慢できない症例に、補助的に用います。特に小児は痒みを我慢させるのが難しく、かきむしることにより皮疹が悪化し、更に痒みが増してしまいます。副作用としては眠気などがあるので、注意して使用しましょう。

 ex)ザジテン、アレロック、アレジオン、ジルテック、エバステル、ゼスラン、セルテクトなど

 ・免疫抑制剤(タクロリムス)
 

 ステロイドではありませんが、同じくらいの強さがあります。特に皮膚の薄いところに効果があり、首の湿疹や顔の赤みに用いられます。塗布し始めに、皮膚にヒリヒリ感や軽い痛みを生じますが、だいたい数日〜一週間のうちに軽くなり、それから良い効果が出てきます。

 また、塗布したところを日光にさらさないことも重要です。長期にわたって使用する場合は、細菌やウイルスに対する感染症に対しても注意が必要です。

 ex)プロトピック軟膏

スキンケア
1. アトピー性皮膚炎の患者さんの肌は、健康な人に比べると皮膚の防御機能が弱いのが特徴です。皮膚の炎症を予防するには皮膚を清潔に保ち、水分と油分を補給することで、皮膚をよりよい状態に保つことができます。皮膚を清潔にするには、石けん・シャンプーは刺激や洗浄力の強いものは避け、皮膚に残らないように十分にすすぐことが大事です。また洗い方としては強くこすりすぎず、皮膚が傷つかないようにします。
2. 熱いお湯は痒みがますので、ややぬるめのお湯につかりましょう。
3. シャワー・入浴後は適当な保湿剤を使いましょう。ただしきちんと医師と話し合って決めるようにしましょう。保湿剤としては、ヒルドイド、ケラチナミン、パスタロン、プロペトなどがあります。
   
 
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