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vol.18 肥満
 
 
目次  1、 肥満
   2、 肥満による合併症
   3、 肥満の治療
   4、 子供の肥満
 
 

 

 

  (1) 肥満

 

 

肥満
  肥満とは単に体重が多いことではなく、脂肪組織が過剰に蓄積した状態のことで、身長に比べて体重の割合が大きい状態のことです。肥満で問題なのは、内臓に脂肪がたくさんついていないか?そして何か合併症を引き起こしてはいないか?ということです。

  また単に太っているだけでの肥満とは別に、医学的に見て治療が必要であると判断される肥満を肥満症といいます。
肥満の判断基準
肥満の判定基準として体格指数(BMI)が広く用いられています。
 
標準体重の基準
BMIの数値が22の時に、疾患有病率が最も低くなるといわれています。この時の体重が標準体重とされています。標準体重はこのBMIを22として次のように計算した値です。
 
 
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  (2) 肥満による合併症

 

 

  肥満によりさまざまな合併症が発症しますが中でも「糖尿病」「高血圧」「高脂血症」が深く関係しています。肥満による糖尿病は、インスリンを分泌させる膵臓が衰弱してしまい血糖値の上昇がおきて引き起こされます。高脂血症は、高脂肪食のため血管内にコレステロールが沈着することで引き起こされます。
中高年の方に「骨・関節障害」でお困りの方も多いと思いますが、これも肥満が原因であることがあります。過剰な体重で骨や軟骨、半月板等に負担がかかり、変性や破壊が起こってきます。そのため階段の昇り降り時、立ち上がる時、正座をする時等に痛みをともないます。さらに高齢者はもともと軟骨が磨り減っているため過体重の方は注意が必要です。
 
また、他にも肥満によって下記に挙げる健康障害が起こってきます。
 
【 肥満が関係し、減量を要する健康障害 】

☆高尿酸血症・痛風

☆冠動脈疾患:心筋梗塞・狭心症

☆脳梗塞

☆睡眠時無呼吸症候群・pickwick症候群

☆脂肪肝

☆整形外科的疾患:変形性関節症・腰椎症

☆月経異常

  中高年の生活習慣病は肥満者ほど多く発症しやすいため、肥満を予防することが大切です。
   
 
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  (3)  肥満の治療

 

 

  主な治療には食事療法、運動療法、薬物療法があります。薬物療法は重症の肥満(肥満度70%以上またはBMIが35以上)に用いられます。ただし、あらかじめ食事療法や運動療法を行なっておき、効果が不十分な場合に限られます。副作用や、薬物依存などもあるため長期的な使用にはむかずあまり一般的ではありません。 
身近なものとしてはやはり食事や運動療法でしょう。
 
食事療法
短期間のうちに極端な減量をしようとしても長続きしません。一時的に体重を落としたとしてもその反動で食べてしまい、以前よりも体重増加というリバウンド現象にならなくもありません。最も基本的なことはカロリー制限です。摂取カロリーを消費カロリーよりも減らすことが大原則になります。
 
体脂肪1kgは約7000kcalに相当します。すなわち7000kcal消費すれば体重1kgの減量ができるわけです。普段1日2700kcal摂取している人が2000kcalまで摂取量を下げたとします。そうすると1日あたり700kalのうきができ、これを10間続けると7000kalになります。つまり1kgの減量ができた事になります。
 
しかし、摂取エネルギーを減らすといってもそう簡単なものではありません。まずはすぐに取り組める生活習慣の改善から始めてみましょう


【1】買い置きは最小限にとどめる事
家の中に買い置きの食品があるとつい食べてしまうものです。買い物をするときはなるべくその日に食べるものだけを購入するよう心がけましょう。
【2】 早食い、ながら食いは厳禁
通常、人が食べ物を食べてから満腹だと感じるのはおよそ30分くらいです。早食いの人は脳からの満腹という指令が来る前に食べすぎてしまっているのです。ながら食いの場合は食べた量が把握しにくく、結果的に食べ過ぎになってしまっています。 料理はおかずごと各容器に盛り、よく噛んでゆっくりと味わいながら食べましょう。
【3】アルコール飲料は控えめに
アルコール類は種類を問わず、どれも高エネルギーです。しかも酒のつまみとしてつい食べてしまう、フライドポテト、トロの刺身、ピーナツ、から揚げ等も高カロリー食品のため摂取カロリーの増大に拍車をかけてしまいます。 お酒を飲まない日を作ったり、1回に飲む量を加減しましょう。
運動療法
効率的に体脂肪を燃焼させるのは有酸素運動でしょう。有酸素運動とは息を切らさずに続けられる運動でウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などがあげられます。 ウォーキングは速度を上げれば心肺機能を高めることもできます。
 
しかし、膝や足に痛みを抱えている場合、ウォーキングは適当でないでしょう。運動により負担がかかり、痛みの症状を悪化させてしまう可能性があります。そのような時は水泳や水中歩行です。浮力によって足への負担が少なくなり、無理なく運動を続けられます。

ただし、運動だけで痩せようとするのは困難です。1日で700kcal消費するには、ジョギングなら続けて1時間半。サイクリングなら続けて2時間半もこぎ続けなければなりません。運動選手でもない限り激しい運動は続けられません。
   
しかし、基礎代謝を高めておくことは大切です。体の筋肉量を増やすことで基礎代謝が増し、太りにくい体になります。筋力がつけば体の引き締め効果でボディーラインもきれいになります。

  結局、運動療法+食事療法の「よく体を動かし、腹七分目に食べる」が効率良い減量になるといえるでしょう。
   
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  (4)  子供の肥満
 
好きなものを好きなだけ食べられる現代、子供の肥満は増加傾向にあり、今や子供の10人に1人が肥満であるといわれています。子供の肥満は成人の肥満に移行する確率は40%〜80%ともいわれています。
   
子供の肥満での問題点
【1】
小児の生活習慣病:高血圧、高脂血症、糖尿病、脂肪肝
【2】
呼吸器、循環器への負担
【3】
骨、筋肉、関節への負担
【4】
心理的なトラブル:劣等感やストレス、いじめから学校嫌いになる等
肥満の原因
☆  食事環境
・・・
高カロリー食。早食い。ジュースでご飯を流し込むような食べ方。朝食はとらずに甘いお菓子の間食が多い。
☆  運動不足
・・・
テレビやゲームの時間が増え、室内で過ごすことが多くなったり、学習塾などに時間がとられて外で体を動かしたり、家の手伝いをする時間が少なくなっている。
☆  親の過保護  
・・・
食事やおやつは好きなだけ与える。嫌いな食べ物はいつも残す
☆  体質
・・・
太っている子供の両親はたいていどちらか(または両方)が肥満傾向にあり、子供も太りやすい遺伝子を持っている 。
☆  家族性
・・・
太っている両親と一緒に生活をしていると、食事や生活パターンが同じになり子供も過食傾向や運動不足になる。
 
子供の肥満対策は成長期ということで、体重を落とすことだけにこだわってはいけません。親は子供が肥満であることを自覚し、原因を見つけて生活習慣を見直していくことが大切です。
 
 
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