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一般に、腋の下で測って37.5℃以上、あるいは、平熱より1℃以上高い場合をいいます。発熱の原因は、ウイルスや細菌の感染によることが多いのですが、川崎病、自己免疫疾患、内分泌疾患などでも起こります。
また、乳児や中枢神経障害で体温調節機能が十分でないと、体温が環境温に左右されるやすく、高温環境では、体温が上昇することがあります。
しかし、本来発熱とは、ウイルスや細菌と戦うために、人体に備わった生態防御機構で、発熱自体は病気ではありません。発熱することは、体の免疫機構が正常に働いているという事を示しているのです。したがって解熱剤を使って熱を下げることは、その働きを弱めたり、病気の正確な経過の把握を困難にしたりすることもあると知っておかなければなりません。
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| (1) |
体温計の種類 |
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・水銀体温計 |
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温まると膨張する水銀の特性を利用して、最高温度を測定します。 |
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・電子体温計 |
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先端にあるセンサーで温度を感知します。 |
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・耳式体温計 |
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耳の中からでている赤外線をセンサーが感知します。視床下部の温度が反映され、深部体温が正確に測れます。 |
| (2) |
正しい測定方法 |
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・腋の下の場合 |
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腋の下の中央に体温計の感温部があたるように体温計を挿入します。体温計が上半身に対し30度くらいになるようして上肢を体幹に密着させ、脇をしっかりとじましょう。水銀体温計で10分以上。電子体温計でも90秒はしっかりと固定しましょう。
子供の腋の下のくぼみは狭いので確認が必要です。体温計の先を斜め上にして下から軽く突き上げてしっかり抱くとずれにくくなります。なお、ずれますと体温が低く出ます。 |
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・口腔の場合 |
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体温計の感温部を片側の舌下中央部にやや斜めに挿入します。体温計の軸を軽くかんで、口を閉じましょう。測定中は会話をせず、測定直前に熱いもの冷たいものを食さないようにします。 |
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・耳式の場合 |
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耳の穴をまっすぐにし、先端のプローブを鼓膜に向けて測定が終わるまで同じ状態を保ちましょう。 |
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小児の場合、重視すべきは全身状態です。『食べる』・『寝る』・『遊ぶ』の状態把握が必要です。ほかに、耳をきにする、よだれが多い、口がくさい、など『いつもと様子が違う』なども病気のサインであったりします。また、便、尿の観察も大切です。高熱であってもいつもと変わりなければ、緊急性は少ないといえるでしょう。逆に熱は高くはないけれど、『いつもと様子がちがう』様な時は注意が必要です。
熱ではなく、熱に伴うほかの症状、こどもの状態に気を配ることが大切なのです。
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発熱は正常体温よりも高い状態として思われがちですが、正しくは中枢神経系によって調節された生物学的な反応の体温上昇です。そのため高温環境下での体温上昇や熱中症は発熱とは言いません。
人間は外部の温度が変化しても体温を一定の範囲内に保持する体温調節機能が備わっているため、体表近くの温度が変化しても37℃あたりに保たれています。正常な体温は1日の中で0.5〜1.0℃の変動があり、これを調節しているのが脳の視床下部にあります。
乳幼児は年長児や成人に比べて体温が高い傾向にあります。これは乳幼児の体表面積と体重比が大きいことと、基礎代謝率が高いことが関係しています。乳幼児の基礎代謝率は成人の2倍高く、新生児期から2歳くらいまでは緩やかに上昇してその後は青年期まで徐々に低下していきます。
小児の体温調節機能は成人に比べて未熟なため、外部の温度の影響を受けやすく、低体温や高体温になりやすいのです。
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3ヶ月未満の乳幼児は刺激に対する反応が乏しいため症状の把握が困難です。そのため重症感がないからといって安易に解熱剤を使用することは危険です。最寄りの医療機関で原因疾患の特定と適切な治療を行うことが重要です。
3ケ月以上3歳未満のこどもでは、保護者から見たこどもの異変「いつもと様子が違う」といった情報を迅速に察知することが重要になります。この頃になると上気道炎、気管支炎、中耳炎などの感染症が多くなります。痛みや不快感などを訴えることはできますが、見た目だけでは判断のつかない重症感染症(敗血症、尿路感染症、肺炎)の恐れもあるので注意が必要です。
3歳以上では質問に答えたり、痛みを訴えたりすることができるので問診や過去の病歴などから現疾患を特定していくことが容易になります。この年齢層ではA群レンサ球菌による咽頭炎やマイコプラズマ肺炎が注意すべき細菌感染症でしょう。また、自己免疫疾患による発熱などもあるので、著しく体調が悪くなくても、一週間以上発熱が続いているようなときは精密検査を行いましょう。 |
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小児によく用いられる解熱剤としてはアセトアミノフェン(商品名:カルナール、ピリナジン、アンヒバなど)が多いので、アセトアミノフェンを中心にお伝えします。(生後三ヶ月以上でもともとの病気がない場合)
解熱剤の使用について
発熱も生体防御反応ですので、熱を上げることにより病原菌の増殖を抑え、免疫を高めることもあります。しかし発熱による苦痛、体力の消耗、不眠、心肺機能の負担などがあるときは解熱剤を使用することもあります。ただ本来の病気を治すものではなく、あくまでも一時的なものです。
解熱剤を使っても平熱までは下げる必要はなく、1度から数度下がれば大分体は楽になります。
解熱剤の用量、使用間隔について
アセトアミノフェンの小児量はだいたい体重1kgあたり10〜15mgといわれています。
体重10kgであれば目安としてピリナジンなら0.1g、アンビバ100坐剤なら1回1個になります。
服用、挿入後は30分から1時間で効果が現れ、4〜6時間は持続しています。そのため2回目は4〜6時間以上とすることが多いようです。通常量であれば深刻な副作用も少ないと思われますが、連用による肝障害、腎障害には注意が必要です。
飲み薬と坐薬について
一般的には坐薬のほうが効果の発現が早いと言われていますが、アセトアミノフェフェンはほぼ同等です。
- ○内服薬の利点
- 用量調節がしやすい。(坐薬は100mg、200mgの2種類なので、1/2個、2/3個になることがある。)
- 下痢を併発している時(坐薬が使えない)
- お子さんが坐薬の挿入を嫌う場合
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- ○坐薬の利点
- お子さんが飲み薬を嫌がる場合
- 保護者が薬を飲ませることに慣れてない場合
- お子さんが吐き気、喉の痛みなどで飲み物を受け付けない場合
などがあります。主治医の先生とよく相談して適切な剤形を選んでもらってください。
* その他の注意点
アセトアミノフェンは安全性の高さからさまざまな市販のお薬に配合されています。重複に気を
つけましょう。
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子供の発熱時の病院に行く目安
夜間や休日にお子さんが発熱した場合、救急受診をするべきか迷うと思いますが、以下のような状態の時は受診したほう望ましいです。
1. 生後3ヶ月未満の乳児は38℃発熱のあるとき
2. 通常の半分しか水分をとらないとき
3. ぐったりとして四肢の動きが少ないとき
4. 嘔吐・下痢が頻回のとき
発熱時の食事・水分
水分、電解質摂取が優先されます。スポーツドリンク、果汁、お茶などを十分に与えることが重要になります。食欲がない時は無理に食べさせる必要はありません。ただ成人用スポーツドリンクはナトリウムが少なめで、糖分が多めなので、あまり適切とは言えません。
経口補水療法が効果的と思われます。
例:OS−1(経口補水液) 前回『ノロウイルス』を参照してください。
室内の温度
新生児や乳幼児は夏24〜28℃、冬は20℃が適当になります。エアコンでの温度調整は直接風邪が当たらないようにします。
入浴
入浴は皮膚を清潔に保ち、新陳代謝を高め、リラックスする効果があります。急性増悪期の入浴は禁止で、お湯で絞ったタオルで拭き、下痢をしているときはシャワーで洗って清潔にしときます。
急性増悪期を過ぎれば熱や症状があったとしても、食欲や機嫌が良好ならばシャワーや洗髪は行ってもよいと思われます。
冷やす部位は
首の付け根、腋の下、足の付け根を冷やしますと体温を下げるのに効果的です。
熱の上がりかけているときは寒気があるので温かくして、とくに手足は冷たくなっているので毛布でくるんであげます。熱が上がりきって手足が温かく顔が赤くなりましたら薄着にしてあげます。なお、熱冷却シートをおでこに貼っても体温そのものは下がらないです。発熱による不快感は軽減されます。お子さんが嫌がらなければ使用しても良いと思われます。
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